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世界標準?/A global standard?

世界標準_600
TPP、妥結しましたね。オバマさんはけっこう正直で、「中国みたいな国に、世界標準を取らせるわけにはいかないから……」みたいなことをおっしゃってましたが、やっぱりホンネはそのあたりなのかな?

これで思い出すのが、先に日本の国会を「通った」(というか、ムリヤリ通ったことにした)日米新安保、日米同盟ですが、これで、日本は、軍事においてもアメリカを「世界標準」と認めて、みずから米軍の傭兵になります、と……

世界標準……この問題は、先頃のフォルクスワーゲンの大失態もそんな感じ。未来のクルマは、なにが「世界標準」になるかの争い……どんな分野でも、「21世紀の世界標準」に向けて、熾烈な争いがくりひろげられている……

オリンピックも、今話題のノーベル賞もそう。運動(身体)も頭脳も、みんな「世界標準」を目指してがんばる。0.001秒で「オレが世界標準」なんて、冷静に考えればバカな話……と思いますが、やっぱりみんな熱くなる。

ISOみたいな、モロに世界標準でござい!というのもある。言語では、もうとっくにアメリカ英語が世界標準。で、それをもとにしたインターネットもアメリカ。私みたいに英語がわからない人にとっては、疎外感が大きい。

この問題、実は、深刻です。自分が「世界標準」になれてるかどうか……それは、新しい「分類」であって、世界標準に入っていない人は「無意味」の烙印を押されてしまう。入れた人はいばる。で、入ってない人を見下す。

『ヨハネの黙示録』に、そんな箇所がありました(以下引用 13章14-18)。

『さらに、先の獣の前で行うのを許されたしるしで、地に住む人々を惑わし、かつ、つるぎの傷を受けてもなお生きている先の獣の像を造ることを、地に住む人々に命じた。

それから、その獣の像に息を吹き込んで、その獣の像が物を言うことさえできるようにし、また、その獣の像を拝まない者をみな殺させた。

また、小さき者にも、大いなる者にも、富める者にも、貧しき者にも、自由人にも、奴隷にも、すべての人々に、その右の手あるいは額に刻印を押させ、この刻印のない者はみな、物を買うことも売ることもできないようにした。

この刻印は、その獣の名、または、その名の数字のことである。ここに、知恵が必要である。思慮のある者は、獣の数字を解くがよい。その数字とは、人間をさすものである。そして、その数字は666である。』(引用おわり)

この「黙示録の獣」については、さまざまな説があるようですが(皇帝ネロだとかバーコードだとか)、私は、この獣は、なにか特定の存在というよりは、人の考え方みたいなものをうまく表わしてるなあ……と思います。

TPPに戻ると、これはもう、世界のいろんなところにある、独自の「生産方式」を認めませんよ、と言ってるようなもので、食糧でもクルマでも、その他さまざまなモノが、すべて「世界標準」にもっていかれる。

まあ、別に、イヤならいいですよ……ということでしょうか。ただし、「輸出」がからんでくると門がピシャリと閉まる。国内であっても、その先にいろんな形で「輸出」が見えてくると、結局嫌われて締め出される。

モノの生産ばっかりじゃなくて、保険制度や特許など、無形のものもそうなる。日本でも、貧しい人々は、アメリカみたいに国民健康保険に入れなくなるのかも。中国の保険制度はどうなってるのかわかりませんが、どっちがマシかな?

先に、蔦屋が公共図書館の運営を任されて、役に立たない古本を買い集めて問題になりましたが、文化でもそうなるんでしょう。スポーツは、オリンピックでとっくにそうなってるし……この「世界標準」って、どこまで続くの?

なんか、極端なことを言ってるなあ……と思われるかもしれませんが、たとえば、オリンピックで、イスラム国が出場する!ということになれば、それはそれで意義があると思います(ますます極端でしょうか……)

まあ、イスラム国が、今のオリンピックに「オレたちも参加するぜ!」というとはとうてい思えませんが、もし言ってきたとしても、「あんたがたダメよ。世界標準じゃないからね」ということなんでしょう。

日本も昔、これで閉めだされましたね。「八紘一宇」とか「大東亜共栄圏」とか、あれは結局、欧米基準にかわる新たな「世界標準」を形成しようとするモクロミと解するのがわかりやすいのかなと思いますが……

欧米列強にみごとに「拒否」されてしまいました。まあ、ドイツもやっぱり閉めだされた側だったんですが……そこへいくと、今の中国って、やっぱり巧みだなあと思います。まず経済で「侵略」して、身動きとれなくしてから……

「ボーイング300機買うぜ!」と言われると、アメリカもやっぱり「マイドおおきに!」といわざるをえない。世界標準はまず経済侵略から……日本も、世界ではやっぱりそう思われているのかもしれませんが……

世界標準と地域性のことを考えてみると、これから先、世界中で、地域性、固有性がどんどん潰されていく……そして、世界が「一色に」塗り替えられていく……それはもう、とめられない傾向であると思います。

そうした場合に、この「地球」は、どうやって「抵抗」するのでしょうか。「その地」を守る人々が、心の底から骨ヌキにされて、われもわれもと「世界標準」になびいていくとき、「地」の抵抗は、「自然現象」となって出現する。

CO2とかPMとか放射能とか……いろいろ言われていますが、地球、大地、空気と水に負荷をかけすぎると、そこは自然に抵抗する。別に大地がそう思っているわけではないでしょうが、キャパシティ以上のものが乗っかると……

バランスが崩れて、当然すべての崩壊がはじまる。よく言われることですが、災害の起こりそうなところに家を建てる、街をつくるからえらいことになるんだと……でも、「世界標準」は、そういう「住み方」を人に強いる。

いなかでも、昔からの家は、できるだけ自然をうまく利用しつつ、災害のあったときに難の少ない場所を選んで建てられている。しかし、それでは、「世界標準」の押し寄せる力にもはや抵抗することができない……

ということで、家も街も、生産現場も、みな、「地の法則」を無視した世界標準の経済原則によって形成される……で、いったん「コト」が起こると脆くも大崩壊。システム全体が崩壊するので、災厄の規模もデカくなる。

今、政府、ABくんのとろうとしている方向を見ると、それは、「世界標準で勝つ」ということに全勢力を傾けよ!と、そう国民に指示し、かつ強制する……そうなっているように思います。経済も軍事も、そして文化さえも。

地の独自性……そういうものは、AB政府にとっては「克服さるべきガン細胞」にすぎないのでしょう。「1億」を一つの色に染めて「世界標準」を勝ち取ろう……そういうふうに言ってるように思います。落伍者は消えてね……と。

なぜこんなふうになるんだろう……ハイデガーは、「世界内存在」ということを言った。イン=デア=ヴェルト=ザイン。これは、人は、「世界」というものに、どうしようもなく根源的に結ばれている存在なんだ……ということ。

しかし、私は、たぶんこれでは甘かったんじゃないかと思うのです。人は、イン=デア=エルデ=ザイン、つまり「地球内存在」、あるいは「大地内存在」であるというべきでしょう。「地」との強烈な結びつき……

「世界」というとき、そこにはやはり、どうしても抽象的なものが漂う。ハイデガーの意図がどこにあったか……それは、私にはわかりませんが、彼が、一時ではあれ、ナチスに深く加担した……そこにヒントがあるようにも思う。

ドイツという国は、ヨーロッパでありながら、「中心」からはちょっと外れているようにも感じます。じゃあ「中心」ってどこなのよ?と聞かれると困るんですが、少なくとも、「辺境」というか、ハズレ感覚って、あるんじゃないか……

要するに、自分たちが「世界標準」を取れていないって感覚ですね。これは、日本もそうだったと思うし、今もそうだと思います。イスラム国なんかは強烈にそう。「世界」を目指す。世界征服……少年マンガの悪役の夢……

単純といえば単純ですが、必ずそうなる。世界標準の悪夢です。第二次大戦でナチスに追われてアメリカに亡命したトーマス・マンは、『ファウストゥス博士の成立』で、ナチスのドイツ人は、本当のドイツ人ではない!と語る。

彼は、ナチスへの憎悪をこめて、ホントのドイツ人は、あんなふうにはならない!と言ってます。彼の、この感覚はわかるなあ……太平洋戦争のときの日本の右翼も、アレは結局ニセモノで、ホントの日本人は違うんだと……

しかしではナゼ、「国をあげて」そうなっちゃったのか……日本もドイツも。ホントの日本人じゃない、ニセのドイツ人だ……と言っても、あのときは、かなりの日本人が、ドイツ人が、「心から」そういう「ニセモノ」になった。

今、サッカーやラグビーやテニスで、「ナントカジャパン」とか言って熱狂してる人たちを見ると、結局そうなんだなあ……と思います。ABくんは、スポーツだけじゃなくて文化面でもそれを利用して煽りたててるし……

ノーベル賞とかも、うまく利用されている。イスラム国にノーベル平和賞を!という人が一人でもいたら、ふーん、ノーベル賞もけっこう信用できるかもね……とも思いますが、まずそうはならんでしょうし……

まあ、イグノーベル賞に「平和賞」があったら、イスラム国の受賞は固いところでしょうが、もしそういうものがあったらまっさきにABサンにあげたい気もします……いや、彼は、「積極平和賞」でしたっけ……

ということで、「世界標準」をめざす各分野の競争は、これからますます加熱していきそうですが……そういうものにカンケイのない私などは、地の力を感じつつ、これからもここで、うずくまって暮らしていく。

そうなると思います。地の力……ホントは、世界って、そういうふうにあるのではないだろうか……世界標準をめぐる戦いが、白熱のあげく昇華されて無意味なものになってしまったとき、人は「地の力」を知る……

どんどん、どろどろ……地の底から、ぶきみな太鼓の音がきこえてきます。それは、大地を、大気を振動させ、「世界」を変えていく……ザイン=イン=デア=エルデ。それを知るとき、人は、本当に「世界」を知る……かも。

世界標準2500
今日の写真は、名古屋市千種区の今池という歓楽街の路上で見つけた模様です。この街は夜の街で、昼間はしらっと、すべてがどこ吹く風といった風情で存在していますが……今をときめくY組のナントカ会の事務所もある?

以前、この街の近くに住んでいました。いろんな人が行き交って、ときに熱く、また冷たく、右往左往しながら秋の空にふと視線をやると、そこは無限の宇宙空間に連なる空洞の底……だれかがじっと見ている。神、でしょうか……

神の視線、だったら、「世界標準」といってもいいのかな? でも、人の視線は、けっして「世界標準」にはなりえない。人は、大地の子。大地からつくられ、大地に還る。そんなアタリマエのことを、年齢によって再発見するのもまた楽し?

御茶目新聞_17:自衛隊、米軍に編入へ。/The Japanese Self-Defense Forces are incorporated into the U. S. forces.

御茶目新聞_17_02_900
御茶目新聞_17 
2015年(平成27年)4月1日(水曜日) 
新御茶目新聞社 名古屋市中区本丸1の1 The Ochame Times
2015.April.1(WEDNESDAY)
今日のモットー ★その手があったか!
 
自衛隊、米軍に編入へ。
自衛隊基地を米軍基地化。隊員は全員米国籍取得。
日本から「軍隊」消滅 九条問題も解決へ

AB内閣は、日本の自衛隊を米軍に編入すると発表した。すでに米軍、米政府とも合意ができており、年内に編入作業は完了するみこみ。自衛隊員は全員日本国籍を離れ、米国籍を取得する。また、国内の自衛隊基地はすべて米軍基地となる。なお、隊員の給料や装備品など、関連予算はすべて日本側の「思いやり予算」でまかなわれる。
自衛隊が米軍に編入されることにより、日本国は「軍隊」を持たない状態となる。したがって、ここに、日本国憲法九条の条文との間に完全な整合性が実現されることとなった。また、議論の多かった集団的自衛権の問題も、問題自体が消失することとなった。
さらに、国内の自衛隊基地がすべて米軍基地となるため、これまで沖縄にかたよっていた「米軍基地比率」が日本全体に分散され、「本土の沖縄化」が実現されることとなった。米軍編入後も隊員・基地・装備はすべて日本に残るため、安全保障面には全く問題は生じない。
また、靖国神社は米国のアーリントン墓地所属の慰霊施設となるため、「靖国問題」も根本的に解決された。
予算面からしても、これまで米国から買いつけていた高額装備品がすべて「国内調達」となるため、かなりの金額が浮くのではといわれている。
またさらに、日本は軍備を全く持たない国となるため、近隣諸国、とくに韓国と中国にも、この決定は好感をもって迎えられるものと期待され、「近隣外交」にも大きく資することとなる。

ABソーリの談話
ボクって、アタマいーよねー!なんでみんな、この手を思いつかなかったんだろー?
石原元都知事の談話
ナサケナイ!

…………………………………………

最近のニュースを聞いていると、「自衛隊米軍編入」の一歩手前まで行ってるような気がします。まあ、身分的には「日本軍」なんでしょうが、実質は「米軍の一部」になろうとしている……そういうことなら、名目上も「米軍」になった方がスッキリするんじゃありません?ということです。いちばんいいのは、憲法九条との整合性が完全に取れるということ。これは最大のメリットではないでしょうか。日本は、この理想的な憲法を失うことがないし、かつ「安全保障」は今までどおり、いや、今まで以上に強固になる……なんせ、「米軍」がいっぱい日本にいることになるんだから、どこの国もうかつに手を出せない……と思っていると、かえって攻撃目標になったりするから、実際はやっかいかもしれませんが……中曽根さんが言ってた「不沈空母」そのもの……とすると、どっかの国なんか、すぐにミサイル打ってきそうな気もしますし……

それと、「集団的自衛権」の問題が雲散霧消するのも大きいかなと。もう、「米軍」になっちゃってるんだから、「集団的」というのはありえないわけで……「沖縄問題」も、本土と沖縄が、より平等な状態に近づきます。ただしこれは、「本土の沖縄化」という「最悪の」方向への平等なんですが……「靖国問題」は、アーリントン墓地付属の慰霊施設とすれば根本解決でしょう。今まで祀られていた「英霊」にもすべて米国籍を与えれば、全員「米軍英霊」に昇格?できます。難しいのは、太平洋戦争で米軍と戦って戦死した方々の「英霊」ですが、これは、太平洋戦争を米国内の「内戦」と考えればいいのかなと。「内戦」が終わればすべて「自国の兵士」ということで……ただ、「A級戦犯」は難しいかもしれませんね。なんせ「内戦の指導者たち」ということになるから……「A級戦犯」は祀らないということにすれば、さらにさらに問題は解決へ……

これから、いろんな国と戦争をやるようになると、「戦死者」をどこに祀るか……それは大きな問題になると思います。今の自衛隊では、「戦争しません」がタテマエなので、たとえ戦闘行為に巻きこまれて亡くなっても「戦死」にはならず「事故死」なんですと……「実質戦死」の「事故死」であっても、靖国に祀られることはなく、それぞれの家のお墓に入る。市ヶ谷駐屯地の慰霊碑で慰霊されることはあるらしいですが……1968年に事故死した自衛官の方が、遺族の反対にもかかわらず山口県の護国神社に祀られてしまったという例があって、裁判沙汰になりましたが……護国神社は靖国神社の地方組織みたいなもんですから、そこまでは行っても、なかなか「靖国へ……」というところまではいかないようです。しかし、自衛隊が米軍の一部になり、靖国神社がアーリントン墓地の付属になってしまえば、これはもう自動的に「靖国へ……」ということに……

「戦争」は、一歩一歩、確実に近づいていますね。「世界秩序の組み替え」なのか……日本は「もう二度と戦争はしない!」という決意で戦後を踏みだしたんですが、それは、実は、「もう二度と<アメリカとは>戦争はしない!」ということだったのでした……ふつう、「軍隊」を持ってるということは、「自分以外」のどことでも戦争をやりまっせ!ということを即意味すると思うのですが、その中に一国だけ、「絶対にココとは戦いません」という国がある……というのはオカシナことで、もし、そんなことが実際にあるんだったら、その国は、タテマエ上は独立国でも、実質は「ココだけは……」というその国の「属国」であるということになります。ABくんは、「日本の自衛隊がアメリカに助けてもらうなら、米軍を自衛隊が助けてこそ平等」みたいなことを言ってますが、軍隊同士であれば、「いつでも敵になりまっせ」ということがあってこそ「平等」じゃないですか。

一方が他方に向かって「アンタとは絶対に戦争しません」という。しかも、「武力」には圧倒的に差がある……これで「平等」なワケないじゃないですか……ということで、「米軍とは絶対に戦いません」というのが「自衛隊」なら、それは実質「米軍そのもの」であるということになります。だったらとっとと「米軍」になっちゃったらいいのでは……ナサケナイ話ですね。「維新の志士」たちが聞いたらどー思うでしょーか……自分たちは、こんなナサケナイ国をつくるために命をすててしまったのか……残念、悔しい……今の自衛隊の中にもそう思ってる人は多いのでは。アメリカとだけ、なにがあっても戦争できないなんて……それで独立国の「軍隊」といえるんだろうか……「北」は平気でアメリカを敵に回すと宣言してますが、「軍隊の姿勢」としては、あっちの方が絶対に正解だと思う。やっぱり、「軍隊」は、持ってしまったら最後ですね……

「駆除」の思想_03/日本はお好き?/Are you able to like Japan?

ハチの巣のあった車輪_600

モーニングバードというTV番組で、T記者が、韓国人の若者たちにインタビューしていました。日本語を学んでいる学生さんたちで、みんな日本語が上手……「きみたち、日本のことが好き?」この質問には、全員イエス。しかし、詳しく聞いていくと、いろいろ複雑な思いが明らかになってくる……「日本のアニメやマンガは好きだけれど、過去の歴史については複雑な思いがある」……要するに、文化面では好きなものが多いけれど、政治的な問題になるとやはり好きとはいえない……そんな感じのようで、これは、韓国の若者にけっこう共通の思いみたいです。

インタビューを聞いてるうちに、私自身も、この韓国の若者たちとかなり共感できる……というか、思いは一緒だなあ……と、そう感じるようになりました。私自身が、「日本は好きですか?」という質問を受けたら、やっぱりおんなじように答えると思う。「日本のアニメやマンガは好きだけれど、日本の政治は嫌いだ」……と、こういう答えになると思います。そういう点で、国が……というよりも、個人でどうなの?ということになると、結局、人間って、あんまり変わらないのではないだろうか……今、世界中に、日本のアニメやマンガが好きな人が増えている……

しかし、そういう人は、「日本のアニメやマンガ」が好きなのであって、たとえば「ABくんの政治的なやり方が好きかね?」と聞いたら、「好き」と答える人はまずいないでしょう。日本人に、たとえば「韓国は好きですか?」と聞いたら、韓流ドラマが好きな人や韓国料理が好きな人は、やっぱり「好き」と答えるかもしれない。しかし、それは、韓流ドラマや韓国料理が好きなのであって、韓国の政治姿勢が好き……ということにはおそらくならない。要するに、日本であれ、韓国であれ、その国が好きですか?という問いは、問い自体がまちがってる。

政治家は、どこの国でも、いつでも嫌われる……これは原則かもしれませんが、そもそも「政治」というものが、「好き嫌い」という範疇とはおそろしくソリの合わないものなのかもしれません。だけど、なぜか、ABくんは、今の日本の若者にはけっこう人気がある。彼らは、なぜABくんを支持してるんだろう……ふしぎだ……まあ、「外圧」つまるところは「中国の圧力」なのかもしれませんが……そうすると、彼らは、ホントに中国と一戦まじえて「撃退」することを望んでるんでしょうか……「日本は強いゾ、ちょっかい出すとイタイ目に合うぞ!」……

これをやってくれる総理を望んでるんだろうか……「強勢大国日本」……彼らは、本当に、中国の文化や韓国の文化(料理なんかも含めて)が嫌いなんだろうか……もうすでに、その目は「駆除対象」として相手を見てるんだろうか……もしそうなら、私は、「日本のアニメやマンガなら好き」と言ってた韓国の若者たちの方にむしろ共感を覚えます。なんか、非常にマトモな感覚だ……中国の若者たちにインタビューしても、たぶん同じような答えが返ってくるんじゃないだろうか……自分の心で、単純に好きなものは好き、いいものはいい……ここから出発しないと……

国って、ジャマなときだけ強く意識にのぼって、それに囲われ、守られているときにはほとんど意識されない。この「意識にのぼり方」が違うのかもしれない……日本の若者は、自分たちの今の居心地のいい暮らしが「国に守られている」ことを、他の国が自分たちを圧迫すると感じたときだけ思いだして「日本を侵略しようとするヤツラをやっつけろ!」ということになるのかもしれません……でも、それって、あんまりにもナサケナイ……自分で考えて、自分で「日本という国」の意味をきちんと押えていく努力をしないと、守ってくれると思いこんでいた国が……

いつのまにか、自分たち自身を「たいへんな場所」へ追いこんでいく……そのことにまったく気がつかないかもしれません。それどころか、ヘンなナショナリズムに陥って、結局、もう、「国と国」ということしか考えられなくなる……本当に自分たちの生活を、人生を圧迫して狂わせていくのはダレなのか……だいじなのはソコだと思うのですが……だから「日本のアニメやマンガは好き」という視点は、日本の人も……というよりむしろ、日本人の方が、きちんと意識して持ち続けないと……そういうことを感じさせられたモーニングバードのT記者のインタビューだったのでした。

写真は、アシナガバチの巣がくっついていたトラクターかなにかの車輪です。「駆除」してから、ときどき様子を見にくるのですが、新しい巣はまだできてないみたい……しかし、ハチはあいかわらずぶんぶん飛んでます。うーん……どっかに、やっぱり新しい巣をつくてるんだ……ということで、これはもう際限なく「闘争」になるのかなあ……やっぱり「協調」はできないみたいですね。「自然」の中に家をつくった人間の方が悪いのか……困ったモンです。まあ、スズメバチじゃなくてアシナガバチだったのがまだしも……というところでしょうか。

お茶目新聞_14:尖閣山、38万km隆起、月に刺さる!

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御茶目新聞_14 
2014年(平成26年)7月1日(火曜日) 
汎御茶目新聞社 名古屋市中区本丸1の1 The Ochame Times
2014.JULY.1(TUESDAY)
今日のモットー ★ウサギにメーワクかけちゃダメよ。
 
尖閣山38万km隆起、月に刺さる!
領土問題、月へ。

隆起を続けていた尖閣山は、その高さがついに38万kmとなり、月に刺さった。これで、月は、地球の衛星から地球の一部となったわけで、日本政府は、尖閣諸島が元々日本の領土であったという理由から、早々と、月も日本の領土であると宣言した。しかし、尖閣諸島について、日本と同じく領有権を主張していた中国・台湾の両国も、時を同じくして月は自国の領土であると宣言し、「尖閣問題」は、ついに、宇宙規模の領土問題へと発展することとなった。
さらに、ここへきて、今までは日中台3国の問題であるとして一切関与してこなかった米国が、その態度を豹変させ、月は本来米国の領土であるとの発言をくりかえしはじめた。その根拠は、1969年のアポロ11号の月面着陸で、これにより、月はすでに米国の領土になっていたと主張。しかし、この発言には、三ヶ国に加えてロシアが強い反発を表明しており、日・中・台・米にロシアを加えた五ヶ国の間で、今後「月の領有権」をめぐって熾烈な争いが展開されるのは必定とみられている。
なお、尖閣山頂の台湾製ゴムボートの上で激しい肉弾戦を展開していた日中両首脳には、尖閣山の高さが一万mをこえた時点で、両国からそれぞれ宇宙服が支給されており、両者の戦いは月面上に舞台を移して今なお続行中。月では、重力が1/6のため、さらに華麗な展開となっている。

月にささった尖閣山の先端に「尖閣山頂」の文字
月のウサギも宇宙服を着てひとりごと「ヒマやのう……」

尖閣山が伸びて、月に刺さるプロセス
あちち……ぶすっ!!

…………………………………………

一口に38万kmといいますが、これ、たいへんな距離ですね。アポロの方々、よく行ったもんで……この計画以来、地球人って、宇宙に行ったといっても地球のまわりをぐるぐる回ってるだけでしょう。最近若田さんで話題になったISSでも高度400km。月までの距離の、なんと950分の1だ……これ、「有人」にかんしていうなら、人類の「宇宙力」は、45年前の1000分の1くらいになっちゃったってことですね……今、メモリ容量なんかは10年で1000倍になってますけど、「重厚長大」の典型である「有人宇宙飛行」は逆のプロセスで退化の一途をたどってる……中国なんか、行くのかもしれませんが、どうなのかなあ……

と考えてみますと、つくづく、45年前の「アポロ計画」って、無茶苦茶なもんだったと思います。とにかく60年代のうちになにがなんでも月、行くでーというケネディさんのツルの一声で、みんな「最終ゴール」を目指してがんばって……で、なんと実現させてしまったわけですから。45年前の技術って、どんなもんだったのか……とにかく、コンピュータ関連はもう今とは比較にならないくらい初期の初期だから、これはもう「人力」でエイヤッという「気合い」で行っちゃったとしか言えないんでしょうね。つくづくスゴイと思います。もうピラミッドとかオーパーツの領域に入っちゃってる感じがします……

「尖閣山」が38万km伸びれば、その中にエレベータを仕込んで、月旅行はずっと楽になると思います。38万kmという長距離ではなくても、地球の静止衛星までの「宇宙エレベータ」のアイデアはずっと前からあって、SFにもたびたび登場しました。人工衛星の軌道は、低軌道(高度2000km以下)、中軌道(高度2000km以上35786kmまで)、高軌道(高度が35786kmより上)の3種類だそうですが、これでいくと、ISSなんかは低軌道でもかなり低い方ですね。また、高軌道の下限の35786kmという数字は、地球同期軌道と呼ばれていて、静止衛星は、ほぼこの高さになるんだそうです。なぜか……は、私にはわかりませんが……

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推測ですが、地球の自転と同期しようとすると、高さによって速度が決まってくる。たとえば、ISSみたいに低い衛星は、静止状態を保持する速度では高度を保ちきれなくてそのうち地球に落下してしまう。かといって、高度がものすごく高くなると、静止状態の維持速度を出すと地球の重力を振り切って宇宙の彼方に行ってしまう。なので、その高度で静止状態を保てる速度における遠心力と地球重力の釣り合う点の高度が35786kmということになってるんじゃないかと思います。まあ、理科系オンチの私の推測なのでまちがってるかもしれませんが……それにしても、細かい数字で出してるもんですね(月までの距離の1/10弱ですか……)。

だから、「宇宙エレベータ」を実現しようとすれば、衛星の高度はこの高さ、つまり35786kmくらいでないといけない。それ以下でも以上でも「静止衛星」にならないので、もし実現しようとすれば伸縮自在の「宇宙エレベータ」をつくらないといけませんが、ねじれたりぐるぐる巻きになったりしてタイヘンなことになりそう……したがって、尖閣山が38万km伸びても、月までの「宇宙エレベータ」はムリということになりそうですね。尖閣山に意志があって、とにかく月に刺さるんだということで伸びていって、ピンポイントで刺さることはできても、その後の地球と月の相対位置のズレによってすぐに表面から引きはがされてしまう……

なので、尖閣山が月に刺さった状態を保持できるのはマンガの中だけということになりそうです。あるいは、尖閣山頂が強力に月に接着して、月の公転速度を「静止衛星」状態に変化させたとすると、結果として、月の公転速度は今よりかなり早くなるので、強力な遠心力が働いて、尖閣山が途中でちぎれて、月は尖閣山頂をくっつけたままで宇宙の彼方にはねとばされてしまう……そうすると、月面で戦っていた両首脳も同じ運命で、日本と中国は、「首脳」を失うわけです。この場合、日本では、副総理(麻生サンでしたっけ?)が総理に昇格するのかな? 中国ではどうなんでしょうか……No.2ははたしてだれなんだろう……

もう、これ以上ないほどくだらない話になってきましたので、このへんでやめます。なお、人工衛星の軌道にかんしては、すごいサイトがありました。個人の方がつくられたもののようですが、今、現在、どんな人工衛星がどういうふうに地球のまわりをまわっているのかがグラフィック表示されます。しかも、時々刻々の動きで……これは、ホントにすごいです。ちょっと感動……かな。
http://homepage2.nifty.com/m_kamada/javascript/satellite/index.htm

お茶目新聞_13:尖閣隆起とまらず、新大陸出現。

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御茶目新聞_13 
2014年(平成26年)6月24日(火曜日) 
聖御茶目新聞社 名古屋市中区本丸1の1 The Ochame Times
2014.JUNE.24(TUESDAY)
今日のモットー ★大きいことはいいことかもね。
 
尖閣隆起とまらず、新大陸出現。
「尖閣大陸」と命名 日本の領土へ編入
〜中・台も自国領へ〜

先頃、一旦沈下したあと隆起を始めた尖閣諸島は、元々の面積を回復したあともさらに隆起を続け、ついに東シナ海はほぼ消滅。新たな大陸級の陸地が出願することとなった。この「尖閣大陸」は、台湾と琉球列島をのみこみ、中国の江蘇省から広東省にかけての沿岸、韓国南部、日本の九州地方、フィリピンのルソン島北部に接岸、その半径は千kmを越え、さらなる隆起と拡大を続けている。
日本政府は、尖閣諸島が元来日本固有の領土であるという立場から、この「尖閣大陸」にも領有権を持つと主張し、日本の領土へ編入する方針。しかし、中国・台湾も同じ理由から自国の領土へ編入すると宣言し、以前は海洋権益をめぐる争いの様相が濃かった「尖閣問題」も、ここへきて、にわかに「国境線紛争」の様相を強めている。
一方、今やエヴェレストにせまる8千m級の高山となった「尖閣山」の頂上にとりのこされた台湾製ゴムボートの上での日中両首脳の肉弾戦はまだ続いている模様。空気の薄くなった山頂での戦いは、しだいにデスマッチのような状況となってきた。

ABソーリの談話
ハァ。ハァ。習くん、キミ強いね。ボクのボディガードやる気ない?

習主席の談話
ABくんもシブトイね。ハァ、ハァ。そろそろおなか痛くならんかね?

石原元東京都知事の談話
うーん、やっぱり買っときゃよかったナ……

…………………………………………

地殻の構造からいって、こういうことはありえないと思いますが……でも、ありえないことでもなんでも書いてしまうのが御茶目新聞ということで……それで、今回書いてみてはじめてわかったのが、尖閣諸島の位置と申しますか、まあ、千キロの範囲に広がったら……ということで地図上に入れてみますと、意外に台湾に近い。中国にも近い。これ、台湾や中国の立場に立ったら、なんでこのすぐ近くの島が日本のものなの?ということなんでしょうが……でも、ホントにいちばん「所属」にふさわしいのは、やっぱり琉球列島(南西諸島)だと思います。

海底地形で見ると、種子島や屋久島から沖縄諸島の連なりのすぐ北側には、少し深くなっている沖縄舟状海盆(沖縄トラフ)が形成されていて、この海盆の北の崖が、尖閣諸島から久場島、大正島までは海上に出ていますが、そのあとは海中ですっと続いて長崎の五島列島にまで至ります。なるほど……これは、まさに大陸棚の辺縁で、大陸の国、中国からすると、だから自分の領土なんだと……でも、この説でいえば、日本列島そのものも大陸棚の付加体なので、結局中国の一部ということに……(まあ、実際に、中国の人はそういう感覚なのかな?)

いずれにせよ、東シナ海自体は、海底地形で見るとホントに浅い海ですね。この浅い海(大陸棚)が沖縄トラフで一回区切られ、琉球列島の高みを越えて太平洋に落ちこむ……この東シナ海の東は朝鮮半島と九州で区切られ、西は台湾で区切られる。日本列島は、大陸棚の付加体であるといっても、大陸との間にけっこう水深のある日本海があるので、なんとなく大陸と切り離された独立した諸島の趣はあります。これに対し、尖閣諸島や沖縄諸島を含む琉球弧の全体は、ホントに大陸棚の端に位置する……しかし、そこは、実は「陸」と「海」の境です。

こうも考えられる。大陸から見れば「大陸棚」であっても、海の側から見ると、そこは巨大な太平洋の端部……すなわち、大きな海の一部であると。人間は、陸に住むから、陸を基準にして「領土」を決めますが、もし、海を基準にしてものごとを考えるということになると、いろんなことが違って見えてくるのでは……この考え方からすると、日本列島も、大きな海である太平洋の辺縁帯ということで、ユーラシア大陸の東側は、琉球弧、日本弧という二つの辺縁帯を経て太平洋につながっているということになります。(さらに、アリューシャン列島も)

まあ、いずれにせよ、海底地形図を見ていると、なんだか「領土問題」というのもどうなのかなあ……という気分になってきますね。それよりも、なによりも重大なことが、実は、この海底で起こっているような気がします……まあ、その一端が、先の3.11の東日本大震災で現われたわけですが、あのざわつきは、海にとってはまだほんの一部……序章にすぎないのではないか……海は、わからないことがあまりに多過ぎて……いろんな学者さんたちがいろいろ調べているけれど……そして、いろいろ言うけれど……「海の本心」をきいてみたい気がします。

小松左京さんの『日本沈没』は、日本の海底探査船が日本海溝を調べるシーンからはじまってましたが……その日本海溝で、あのマグニチュード9という信じられないような大地震が起こって、その余波はまだ続いています。人間は、たいがい陸のことしか眼中になく、海は「資源」としてしか考えないけれど、もういちど「海中心」の思考をしてみたらどうでしょう……人は、海によって生かされているのだし、海からのたよりなしには生きていくこともできない……ものごとをきちんと考えるためには、「海」のことは外せないなあ……そう思います。

海底地形の参考に↓
http://islandstudies.oprf-info.org/jp/info_library/senkaku-islands/03_ocean/03_ocean001/#prettyPhoto

お茶目新聞_11:尖閣沈没、領土問題解消。

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御茶目新聞_11 
2014年(平成26年)6月10日(火曜日) 
万邦御茶目新聞社 名古屋市中区本丸1の1 The Ochame Times
2014.JUNE.10(TUESDAY)
今日のギモン ★もともとダレのもんだったんだろう?
 
尖閣沈没、領土問題解消。
神の恵みか?戦争回避へ

東シナ海の尖閣諸島が、一夜のうちに海中に沈み、海面上の陸地はすべて消失した。争いの対象となっていた島がなくなったことにより、日中両国の間の尖閣をめぐる領土問題は、解消されることとなった。
尖閣諸島の急激な沈没の原因は不明だが、沈没が尖閣諸島に限定されているところから、巷では、これは、両国の争いをみかねた神様が、沈めてくださったのではないかという噂もささやかれている。ともかく、紛争の原因そのものが消滅したことによって、不測の事態が戦争へと発展する危険性がなくなったばかりか、日中両国の間には、これを機会に、これまでのわだかまりを捨てて仲良くしようという気運が高まりつつある。この友好ムードを受けて、安倍首相と習近平国家主席は、かつて尖閣諸島があった海域に浮かべられた台湾製のゴムボートの上で、がっちりと固い握手を交わした。これで、石原元都知事の「買収宣言」以来ゴタゴタが続き、戦争への発展さえ懸念されてきた「尖閣問題」にも一気に決着がつけられることとなった。

ABソーリの談話
良かったネ……イヤ、実はボク、もともと中国とは仲良くしたかったんだよネ。いろんな意味でね……

習近平主席の談話
ま、中国は大人(たいじん)の国ですしね。

石原元東京都知事の話
なくなっちまったモンは、こらもーしょーがないわな。まっ、ケセラセラだわねー(ザンネンだけど)。

25°44′42″N 123°38′30″E(尖閣諸島の座標)
がっちり

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尖閣はダレのもの?……少なくとも、私のもんでないことはたしかです。石原元都知事が「都が買うぞー」と叫んだので、あわてて野田さんが「国有化」……ということは、売った人がいるわけなんですが、中国や台湾にも、この島の「所有者」という人がいたのかな?……でも、よく考えてみると、もともとはダレのものだったんだろー……ということになりますと、地球上の土地という土地はすべてそうで、役所に登記がしてあるかどうかしらないけれど、「土地の所有権」って、どこまで主張できるんだろー……すくなくとも、その国の法律以上に主張することはできないので、オレの土地だ!といってても、他国が「もともとわが国の領土だ」といいだせば、個人の所有権なんか無視されてしまう……ということは、尖閣を「所有」していた人の「所有権」も、中国の法律には通じないわけなので、それを日本国が買おうが東京都が買おうが、中国からみたら「カンケイない」ということにはならないのかな……

ということで、「土地の所有権」ということを考えはじめると、これは、なんか解決のつかない迷路に入りこむような気がするんですが……でも、その土地が地球上からなくなってしまえばコトはカンタン。一切の「所有権」が消滅する。「領土」あっての「領海」なんでしょうから、地球上の陸地が全部沈没して「海の惑星」になってしまえば、すべての「領土問題」は一気に解決してしまうわけで、ホントはこれがいちばんいいのかもしれません……まあ、陸上で暮らしてるのは人間だけじゃないので、いろんな生き物が人間の「領土問題」のワリをくって水没しなきゃならんのは気の毒ですが……今回の尖閣の沈没にしても、島に生えてた植物やいろんな動物はおそらく全滅したわけで、かわいそう(沈没しとらんて!)……中国は、西沙諸島でしたっけ、なんか、どっかの島のまわりに勝手に陸地をつくって島を広げて「領有権」の確保にやっきになってるという話ですが、日本も似たようなことを……

日本の最南端とされる「沖の鳥島」ですが、小さい岩礁なので、水没したら困る……ということで、1987年から「災害復旧工事」ということで、コンクリートで囲み、チタン製の防護ネットで岩礁全体を覆ったり……なみだぐましい努力で「領土」を守ってるんですが……でも、もしこの「沖の鳥島」が水没してしまいますと、「日本の国土面積38万平方キロを上回る排他的経済水域が失われる」(ウィキによる)そうで、これ、けっこう深刻な問題みたいです。それで、あの過剰護岸……で、工事費285億円だそうですが、広大な排他的経済水域にはかえられない……ちなみに、日本の排他的経済水域の広さは、アメリカ、フランス、オーストラリア、ロシア、カナダについで、世界第6位だそうで、細かい島を広範囲に持ってる日本は、やっぱり「海の国」なんですね……ちなみに、中国は、あれだけ陸地面積が広くても、排他的経済水域では第15位……(日本の五分の一くらい)

ということで、日本も「領土」を守ろうとして必死なんですが、ただ、中国と違うのは、「領土問題」のない「沖の鳥島」でやってるということ……と思ってウィキをよく読んでみますと、2003年以降、中国と韓国が、「沖の鳥島」を中心とする日本の排他的経済水域に「異議」を申し立ててるんですと……位置関係から見て、中国、韓国の主張はちょっとなあ……とは思いますが、じゃあ、この「沖の鳥島」、もともとはダレのもんだったんでしょうか……16世紀から18世紀にかけて、スペイン、オランダ、イギリスが次々と「発見」してるんだけれど、1920年には、国際連盟によって日本の委任統治領になってる……「沖の鳥島」の名が最初に現われるのは1929年だそうです。戦後、一時期アメリカの施政権下におかれるが、1968年、小笠原諸島とともに日本に「返還」され、東京都小笠原村沖ノ鳥島1番地(北小島)2番地(東小島)となっていて、郵便番号まである(100-2100)。

石原元都知事が、「尖閣買うぞー」とのたもうたときには、「ナニを言いだすやら?」と思いましたが、東京都って、こういう「離島」を、実はイッパイ持ってるんですね……だから、というわけじゃなくて、石原さんのは、彼独特の……だったんでしょうけど、なんか、「東京都の排他的経済水域」って、もしかしたらものすごく広いんじゃなかろうか……と思ってしまいます。いずれにせよ、こういう離島とその排他的経済水域をめぐる争いは、漁業権もあるけれど、結局は「海底資源」の取り合い……尖閣周辺の海底には、イラクの全埋蔵量に等しい石油が眠ってるかも……という話もあるみたいですが、その収奪戦ということになると、智恵のあるサルである人類、その智恵をどう使うんじゃー??ということになりますね。醜い話ですが、それで殺し合いがはじまっちゃ、殺された人も浮かばれません。でもまあ、争いのタネの島が沈んじゃったから、メデタシめでたし……(沈んどらんって!)

今日のemon :ロランC・その2

ロランC(コリア高)_01

今日のemon は、ロランCの韓国チェーンです。基地局は、日本の新島ロランC局(Y)、慶佐次(げさし)ロランC局(X)、韓国のポーハンロランC局(M)とクワンジュロランC局(W)、それにロシアのウスリースクロランC局(Z)の5局です。一つ前の記事では、新島が(M)、慶佐次が(W)、ポーハンが(Z)となっていましたが、この韓国チェーンでは、新島が(Y)、慶佐次は(X)、ポーハンが(M)になっています。この理由はよくわかりませんが、海上保安庁がネットに出しているロランCチェーンの説明ではそうなっているので、そのまま記載しました(下図)。

韓国チェーンこのエリアには、韓国と北朝鮮の全域、それに日本近海も相当部分が含まれているように見えます。ただ、現在新島ロランC局がアンテナ不具合で機能しておらず、来年には廃止になるとのことなので、実際には日本の、特に太平洋側はかなり縮小されているものと思われます。……この図を見ていると、なるほどこれは、日本海と東シナ海用のロランCなんだなあ……と思えてくるのですが……最近、北朝鮮の動向とか、竹島問題でややこしくなってる領域が、ここにすっぽり含まれている……なんだか、複雑なものを感じますが、一つの疑問としては、北朝鮮の船舶もこの韓国チェーンを利用しているのかな?ということ。

 敵対状態にある韓国に基地局が2つもあるこの韓国チェーンを北朝鮮が使うということがあるのだろうか……日本の局も2つ入ってますし。ただ、もし北朝鮮がこれを使っていないとすると、彼らは独自のこういったナヴィシステムを持ってるんだろうか……ロランCは、広い領域を確保しようとすればどうしても自国の基地局だけではやっていけないし、どうなんでしょう。かといってGPSを使うというのも……GPSは、アメリカの軍事衛星を使うシステムだから、北朝鮮がもしGPSに頼ってるということになると、なんか、敵の刀で戦うみたいなヘンなことに……このあたりのことは、フツーにわかりません。どこか、教えてくれるところがあるのかなあ……というところで、中国ですが、ここはここで、別のロランCチェーンを持ってるみたいです。そのことはまたあらためて……